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投稿日:2022年7月14日 | 最終更新日:2023年11月13日

カテゴリ:ばねを知る

ペンに使用する圧縮ばねの開発設計事例とともに設計する上で気を付けるポイント

圧縮ばねは、ばね部品の中でも最も広く使用され、多くの機械や器具に使用されている部品です。
主に洗濯ばさみ、自転車のサドル、コンピュータのキーボード、ベットやソファー、ボールペンなどに使用されています。
今回は筆記用具のペンに使用する押しばねの設計開発事例と合わせて、圧縮ばねの設計ポイントをご紹介します。

– ペンに使用される圧縮ばねの役割
ペンの場合、ペン先に圧縮ばねが内蔵されています。筆圧でボールペンチップのボール部分が押し込まれて、出来る隙間から適量インクが出る仕組みになっています。
筆圧や書く速度に応じて、インクの出方や流出量が変わる役割を果たしているのが圧縮ばねです。

–  圧縮ばねの特徴
圧縮ばねの製造方法はとてもシンプルです。線材をらせん状に巻き、ばねを圧縮する方向に力を作用させて使います。
引きばねやトーションばねに比べて、製造する際の必要項目が少ないため、設計ができやすく、製作費を抑えることが可能です。
ただし圧縮ばねは形状が一番シンプルですが、ほんの少しの微調整で変わるので、注意が必要です。

– ペンに使用される圧縮ばねの設計
ペンはすでに形・デザインが決まっていることが多いため、決まった条件の中で圧縮ばねの設計をします。まれに部品を決めてから形状を製作していくこともあります。
ペンには加圧機構があり、多くの工夫が盛り込まれています。インクの次に油をゲル化させた層を複数作り、層を後ろからバネで押す工夫が1つとして挙げられます。
ペンの加圧機構とばねの関係性に重点を置き、設計していくことがポイントとなります。
栄光技研では、巻き数・荷重に着目し、ペンの使い始めから終わりまで力の変化が小さいように設計しました。

–  ペンに使用する圧縮ばねの加工方法
ペンに使用する圧縮ばねの設計が出来上がっても、熱処理を行うことで変形します。材質や線径によって変形の度合いも異なるため、熱処理をふまえての設計が必要となります。
さらに熱処理の温度によってもばねが変わってくるため、全て考慮した上で設計することが大事です。
求めているばねの精度を向上させるために、試作を重ねることも1つの手段です。

–  圧縮ばねを設計する上でのポイント
圧縮ばねを設計する上で2つのポイントを明確にすれば、設計がしやすくなります。

使用用途をはっきりさせる
何のために必要なのかということを明確にしなければ、必要な耐久性やばねの形状を決めることができません。ばねの用途の明確化は設計の第一段階といえます。機能を考えて、コイルばねの種類を選択しましょう。

②どういったばねが必要なのか
ばねを設計するときは何に重点を置き、設定目標値とするのか明確にしなければいけなりません。

大阪の門真市にある栄光技研株式会社では、ばね開発の段階から一緒にサポートさせていただきます。
オンラインでの説明も可能ですので、ばねについてお困りの際は、ぜひお気軽に
お問い合わせフォームまたはお電話でご相談ください。

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