雑貨や日用小物のパーツは、デザインの自由度が必要だったり、見た目の印象が製品価値に直結したりします。その中で、ベンダー曲げ加工は形状のバリエーションが豊富で、小ロットにも対応しやすいことから、多くのお客様からご相談をいただきます。今回は、雑貨分野でのベンダー曲げ加工について、「できる形状」「難しい形状」「精度とコストの関係」について解説します。
雑貨用ワイヤーパーツの相談で多いできる形と難しい形
雑貨用途では加工しやすい形状と、どうしても難しい形状がハッキリ分かれます。実際のお問い合わせ内容をもとに、違いをまとめました。
⁻対応しやすい形状
「シンプルな形状で、見栄えを整えたい」「角度のバラつきをなくしたい」といったご相談は多いです。手曲げでは難しい均一感やスッキリ感を出したい場合、ベンダー曲げは相性が良い加工方法です。
▫直線・R曲げの組み合わせ
▫S字フックのようなループ形状
▫小物ディスプレイ向けのワイヤーフレーム
▫小ロット試作〜量産まで対応
▫鉄・ステンレスなど一般的な線材の加工
⁻対応が難しい形状
「R を極端に小さくしたい」といったご要望には注意が必要です。線材径に対して無理のある R は、材料割れ・変形・つぶれの原因になります。
▫3D形状が複雑に入り組むワイヤー
▫溶接ありきの大型フレーム
▫ツール上どうしても曲げられない極小R
ベンダー曲げの精度とコストの関係
雑貨用途では「見た目の美しさ」も大切ですが、精度を上げすぎるとかえってコストが跳ね上がる場合があります。
▪なぜ精度によってコストが変わる?
・曲げ回数が増える
・手作業による微調整が必要になる
・治具を作る必要が出てくる
・歪み取り・検査工程が増える
つまり 精度が上がる=加工時間が増える ため、そのままコストにも反映されます。特に ±0.1mm の公差 を求める場合、治具必須+手作業調整となり、見積が高くなる傾向があります。
▪コストを抑えつつ良い仕上がりにするためには
・R部は標準Rを採用する
・無理のある立体形状は避ける
・見た目重視か・寸法重視かを最初に伝える
・仕上げ(磨き・塗装)の有無を先に知らせる
こうした点を押さえていただくと、品質とコストのバランスが取りやすくなります。
ベンダー曲げ加工品の製作事例
実際に、弊社で対応したベンダー曲げ加工品の製作事例をご紹介します。
1、家庭用品に使用するベンダー曲げ加工品
2、機器を立てるための台として使用するベンダー曲げ加工品
3、雑貨用品に使用されるフック形状のベンダー曲げ加工品
栄光技研株式会社では図面がなくても、写真やポンチ絵などがあれば、こちらから最適な加工方法を提案できます。気になる形状やこれ作れます?というご相談があれば、ぜひご連絡ください。
