フォーミング加工は、線材を自在に曲げることで、複雑な形状にも柔軟に対応できる加工方法です。とくに小型・高精度が求められるロボットアームの電子部品には、設計の自由度を高めながら、生産性やコスト面でもメリットを発揮します。
今回はフォーミング加工について、ロボットアーム部品でどう活かせるのか?加工依頼する上での注意点とは?といったポイントを分かりやすく解説します。
フォーミング加工とは
フォーミング加工とは、線材を曲げながら、立体的な形状に加工する技術です。マルチフォーミングマシンを使用することで、1本の線材から連続的に複雑な形状を作ることができ、材料ロスが少なく、コスト面でも優れています。
実際にフォーミング加工を製造している様子です。
ロボットアームに使われる電子部品の特徴
ロボットアームは工場の自動化や高精度作業に欠かせない存在となっており、使われる電子部品には次のような特徴があります。
•高精度・高耐久が求められる
•軽量でコンパクトな形状が多い
•狭いスペースに収まる複雑な形状
例えば、導通用のバネ端子、小型のスプリング構造部品などは、ただの直線的な形ではなく、立体的で工夫された形状が求められます。このようなニーズに対し、フォーミング加工は非常にマッチする加工方法です。
フォーミング加工のメリット
フォーミング加工のメリットが多数あります。
- 高い寸法精度が出せる(±0.1mm以下も対応可能)
- 金型不要で自由度が高く、形状変更もスピーディー
- 材料ロスが少なく、環境にもコストにも優しい
- 小ロットの試作から量産まで対応可能
特に試作段階では「一度作ってみないと分からない」という声も多く、フォーミング加工なら1個からの加工も可能なため、試作〜量産への流れがスムーズです。
当社では、ロボットアームのような精密機器用部品にも対応したフォーミング加工を行っています。
製作実績はこちらをご覧ください。
フォーミング加工の注意点
フォーミング加工は、設計段階から次のポイントに気をつけておくとスムーズです。
1.曲げR(アール)や端部の形状をできるだけ明確にする
2.材質ごとの「バネ性」「加工性」の違いを考慮する
ステンレス材の特徴についてはこちら
3.量産が前提の場合、小ロットでの形状確認
栄光技研株式会社では、もし図面段階で不安な点があれば、加工可能かどうかの事前相談も可能です。「こうすれば加工できる」といった代替提案なども行っています。試作1個からのご相談も承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせフォームはこちら