金属加工の図面には、さまざまな記号や指示が使われています。今回は、金属加工の図面でよく使われる基本的な記号5つのそれぞれの意味や、設計段階で押さえておきたいポイントと注意点を解説します。
図面でよく使われる基本的な記号
金属加工の図面でよく使われる基本的な記号5つのそれぞれの意味を解説します。
1.表面粗さ(Ra3.2~Ra6.3/中仕上げ)
Ra3.2~Ra6.3は、金属加工の図面で最もよく見かける表面粗さの指定です。いわゆる「並仕上げ」に相当し、幅広い用途で使われています。
ただし、加工現場では次のような点を読み取ろうとします。
•この面が機能に関係するのか
•外観を重視しているのか
•単に一般的な仕上げでよいのか
2.表面粗さ 指定なし(~)
図面上で表面粗さの指定がなく、「~」や無記載となっている場合、加工方法は加工側の判断に委ねられることになります。
機能や外観に影響しない面であれば、「外観非重視」「仕上げ任意」などの一言があるだけで、現場にはとても伝わりやすくなります。
3.直角度(⊥)
直角度は、2つの要素がどれだけ直角に配置されているかを示す幾何公差です。寸法公差だけでは表現できない形状の精度を指定できます。
直角度の指示がない場合、「寸法は合っているのに、組み付けると合わない」といったトラブルにつながることがあります。
組立や機能に関係する面については、直角度を明示することで品質が安定しやすくなるのが特徴です。
4.平行度(//)
平行度は、2つの要素がどれだけ平行に配置されているかを示す記号です。板金加工、ベンダー曲げ、切削加工など、幅広い加工で使われます。平行度を指定する際に重要なのが、どの面を基準にしているかという点です。
5.位置度(⊕)
位置度は、穴や軸などの位置を総合的に管理するための幾何公差です。単純な±寸法指定よりも、実際の組立や機能に即した管理ができる場合があります。
特に穴位置のズレは、そのまま不良や組立不可につながります。
図面記号は「どう測るか」まで含めて考える
表面粗さや幾何公差の記号は、加工のやり方を指示するだけでなく、完成後に「どう測るか」を決めるためのものでもあります。
位置度や平行度を指定した場合、加工現場や検査工程では次のような点を確認します。
- どの面や軸を基準にして測定するのか
- ノギスやマイクロメータなどの一般的な測定器で管理できる精度なのか
- 治具や三次元測定機を使う前提の精度なのか
記号は、測定方法まで含めて伝わるかが重要です。
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