皿ばねは、円盤状の金属にドーナツ状の穴が開いているばねです。今回は皿ばねの特徴、用途、皿ばねと皿ばね座金の違いを説明します!
皿ばねの特徴
皿ばねは主にネジやボルトの緩み止め、軸受まわりのガタ防止など、留め金の役割で使われることが多い部品です。コイルばねや板ばねでは組み込みが難しいような狭いスペースでも有効に機能するのが大きなメリットです。
皿ばねの3つの強み
◦小さな空間で大きな荷重を受けられる
◦たわみと板厚の比を変えることで多様な特性を得られる
◦並列・直列など複数の皿ばねを組み合わせることで広範囲の荷重特性を実現
並列重ね:同じ向きに重ねる → 緩み止めを強化
直列組合せ:反対向きに重ねる → たわみが増える
皿ばねの用途
皿ばねの使われ方は大きく「静的使用」と「動的使用」に分けられます。
▫静的使用:ゆっくり力を加えて使う
例)ビル・橋などの振動吸収、ボルト用座金など軸回り
▫動的使用:一定の速さで力を加える
例)自動車クラッチ、ATミッションの加圧・クッション用、油圧ピストンのリターンスプリング
皿ばねと皿ばね座金の違い
皿ばねと皿ばね座金の違いを表にまとめました。
項目 |
皿ばね座金 |
皿ばね |
主用途 |
ネジ・ボルトの緩み止め(静荷重中心) |
所定荷重・たわみを確保する機能部品(動荷重中心) |
特徴 |
ボルトの締め付け軸力と同等の反発力で振動・衝撃を抑える |
小さなタワミで大きなバネ力が得られる |
荷重 |
静荷重が主体 |
動荷重・静荷重どちらも対応可 |
栄光技研株式会社では皿ばねそのものの製造対応は行っておりませんが、条件に応じて代替部品や他のばね加工方法をご提案することが可能です。「この仕様で対応できる?」「別の方法はある?」などございましたら、ぜひお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。