チタン材は特に金属の中でも軽量かつ耐食性にも優れています。鉄の約60%の軽さでありながら、高い強度と優れた耐食性を持つ金属です。この特性から、医療機器、航空宇宙、自動車などの分野での使用実績も増えており、バネ材料としても次世代素材として注目されています。しなりやすく変形から元に戻ろうとする力も強いため、ばねとしての性能も備えています。今回は、チタンの特徴やばね製造時の注意点をわかりやすく解説します!
チタン材の加工が難しい理由
チタン材が加工しづらい主な理由は、以下の通りです。
理由 |
説明 |
発火しやすい |
加工時の摩擦で出る切粉が発火する恐れがある |
工具摩耗 |
高い引張強度により、工具の消耗が激しい |
寸法精度の確保が難しい |
たわみが出やすく、精密な加工が難しい |
高コスト |
材料価格+加工コストで全体コストが高くなる |
チタン材は難削材と呼ばれ、加工機の設定や工具選定が非常に重要です。
他の材料と比較して検討中の方は、ばね材料の選び方に関する記事も参考にしてみてください。
チタンバネの加工・製造で押さえたいポイント
チタンばねの製造は、鋼材ばねと似た工程で製作できますが、いくつかの留意点があります。
•冷間・熱間どちらも対応可能
•純チタン or チタン合金かで加工条件を調整
•曲げ・プレス加工が可能なチタン材も存在
冷間成形と熱間成形の違いについて詳しくは、成形方法の違いと選び方の記事もご覧ください。
チタン材導入時の注意点
加工の難しさや高コストがネックとなるチタンですが、適切な材料選定と設計対応を行うことで、導入可能性は大きく広がります。
✔ 純チタンか、チタン合金かを事前に確認
✔ 中小ロットでの製造可否を検討
✔ 使用環境に応じた耐食性・軽量性を確認
栄光技研株式会社ではチタン材でのばね製造も可能です。少量生産・試作段階での加工相談にも対応しております。使用用途や形状に合わせて、コストと性能のバランスを重視したご提案が可能です。
下記URLにて当社でのばね活用事例をまとめた資料がダウンロードできます。
資料ダウンロードこちらから