製作実績
押しばね
計測器に使用されるピッチ巻きの押しばね
計測器に使用されるピッチ巻きの押しばねです。材質はリン青銅(C5191WH)、線径はφ0.2㎜と非常に細く、繊細な加工精度が求められる製品です。
リン青銅は、ばね性と導電性、耐食性に優れた非鉄金属で、電気・電子部品や計測機器などの精密分野で多く使用されています。
▪リン青銅と他の材質との違いは?
ピアノ線やステンレスと比較するとかなり柔らかい材質となり、通常、熱処理温度はピアノ線で約325℃、ステンレス材では約400℃で処理しますが、リン青銅は約250℃と低温で行います。
▪製作ポイント
ピッチ(巻きの間隔)を均一に保つことが最も重要なポイントです。わずかなばらつきでも荷重特性や動作精度に影響するため、専用治具を使用して巻きピッチを一定に管理しています。コイルの端面形状や自由長のばらつきが最終製品の性能に直結するため、製造後には寸法や荷重などの検査を実施し、安定した品質を確保しています。