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もっと知りたい 技術コラム

図面通りなのにうまくいかない?ばね製品の品質トラブルを改善した事例を紹介します。

図面通りでも起こる不具合に対応、ばね製品の品質トラブル改善事例を紹介します。

現場では「図面通りに作ったのに、なぜかうまくいかない」というケースが少なくありません。ばねのような複雑な部品では、図面には現れない使い勝手や組付けのしやすさが、性能に大きく影響します。
今回ご紹介するのは、ばね製品にて品質不良が発生し、「どうにかならないか」と当社にご相談いただいた事例です。材質や加工方法の見直しを含め、どのように改善・対応したのか、その流れをご紹介します。

トラブルと背景について

トラブルとなる背景は、以下のような課題が発生しやすいです。

●図面通りに仕上がっているのに、実際の組付けでは異音が発生
●組付け作業がしにくく、社内作業効率が低下
●数ミリだけ長さを調整したいが、設計変更が難航

こうしたトラブルは、図面上では見えにくく、加工先とのすり合わせ不足により繰り返されることも少なくありません。類似のご相談として、加工先の廃業に関するお問い合わせも増えています。
加工先の廃業についての相談はこちらをご参照ください。

栄光技研株式会社での対応

当社では、図面だけでなく実際の組付け状況や使用用途を丁寧にヒアリングしていきます。以下のような対応でトラブルの改善に取り組みました。

 試作対応で柔軟に提案
•金型不要の工法で短納期の試作を実施
材質についても、ばらつきが起きにくい材質へと見直しを行い、加工安定性を確保しました。
•現物に近い条件での組付け確認も可能に
材質選びのポイントについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。

技術者同士の打ち合わせ
•ご来社いただき、当社技術スタッフと対面でディスカッション
•現場の悩みをすり合わせながら、最終的な形状・寸法を確定
•改良案をその場で図面に反映し、設計部門との連携もスムーズに

機能上は問題ないが「現場で困る」ばねのトラブルは、見落とされがちです。当社では、設計意図だけでなく実際の使い勝手まで含めたご提案を行うことで、その後も「何かあればまず相談したい」と思っていただける関係性を築いています。
また、試作と量産を一貫対応できる体制があることで、小さな修正から量産までスムーズにつなげられるのも、当社の強みです。

「何度作り直しても、なぜか現場でうまくいかない」そんなときこそ、図面だけに頼らない対話ベースの改善が力を発揮します。当社では、ばねの特性や使われ方に応じた最適な加工・材質・公差提案を通じて、製品全体の使いやすさや品質安定に貢献します。
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