自動車は数多くの部品が組み合わさってできています。その中でばねは小さな部品ながら、快適性・安全性・耐久性を支える重要な役割を果たしています。今回は自動車部品に使用される代表的なばねの種類や用途、選定時のポイントを解説し、実際の製作事例も紹介します。
実際に自動車内装部品として製造している線加工品です。
自動車部品で使われるばね
自動車には多種多様なばねが使用されています。ここでは代表的な種類を簡単に整理します。
▪押しばね(コイルスプリング)
サスペンションや各種操作部品で使われ、衝撃吸収や安定性の確保に欠かせません。
▪引きばね
ドアの開閉など、引っ張る動作が必要な部品に利用されています。
▪トーションばね
ねじりの力を活用し、高耐久が求められる部位で使用されます。
▪線加工品
複雑な形状や狭いスペースでの動きに対応できる柔軟な部品です。
小さな部品ですが、それぞれが車の快適性・安全性・耐久性を支える重要な役割を果たしています。
自動車部品の製作事例
実際に当社で対応した製作事例を紹介します。
1、自動車内装部品に使用する線加工試作品
2、フック形状がUフックの自動車部品に使用する引きばね
3、オイルテンパー線を使用した自動車部品用トーションバネ
自動車部品ばねの品質管理
自動車部品では不具合ゼロを前提に、設計から検査まで一貫した品質保証が不可欠です。
1. 材料選定
◦ピアノ線(SWP-B):強度とコストバランスが良く、幅広く採用
◦ステンレス鋼(SUS304など):耐食性が必要な環境に使用
◦特殊合金(インコネル・チタン合金など):高温や特殊環境に対応
2. 設計・加工条件
◦線径や巻数、ばね定数を正確に設定
◦熱処理や表面処理を組み合わせ、耐久性を向上
3. 品質管理
◦寸法検査(三次元測定機・画像測定機)
◦荷重試験・疲労試験による寿命確認
◦ロットごとのトレーサビリティ管理
自動車部品に使われるばねは、種類・材質・設計条件に応じて最適化される必要があります。栄光技研株式会社では、試作から量産まで一貫対応し、高精度な品質管理体制でお客様のニーズにお応えしています。量産に向けた最適設計を相談したいなどのお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

