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自動車部品に使用するばねの種類はどれを選べば良い?ばねの役割と製造する上で気を付けるポイント

自動車部品に使用するばねは、ばねが使用されている状態で荷重の変動がほとんどない「静的特性ばね」とばねに荷重が繰り返し作用する「動的特性ばね」があります。今回は、自動車部品に使用するばねの種類と特徴、ばねを製造する上で気をつけるポイントをご紹介します。

 実際に自動車部品の試作を製造している動画です。

自動車部品に使用されるばねの役割

自動車部品に使用されるばねの役割は大きく分けて「静的特性ばね」と「動的特性ばね」の2種類あります。自動車に用いられているばねは非常に多いので、代表的なばねを紹介します。

①懸架ばね
懸架ばねは乗り心地や走行性を左右するばねです。コイルばねと板ばねと2パターンあるのが特徴です。

②弁ばね
弁ばねはエンジン部品の1つです。高い耐久性が要求されるばねとなり、製造方法から検査まで厳しい管理が要求されます。

③シートスプリング
シートのクッションとして、ジグザグばねやS字ばねと呼ばれる線ばねが使われています。シートをリクライニングさせるときの渦巻きばねもあります。主に栄光技研株式会社ではシートスプリングをメインに製造しています。

④ぜんまいばね
ぜんまいばねはシートベルトに使われています。シートベルトを外すと自動的に巻き取られるようになっています。

自動車にはばねも含めて部品が約3万点に及ぶといわれています。ガソリン車と比較すると電気自動車は約2万点程度にまで減るとされています。新たに必要となる部品や技術に強みを持つことが重要となります。
自動車部品におけるばねの使われ方を知るということは、ばねの機能だけではなく要点や注意点を知ることにつながります。

自動車部品に使用するばねのポイント

自動車部品に使用するばねは必ず試作図面の製作から始まります。機械で製造しますが、ほんのわずかな微調整で形状が崩れてしまうことがあります。
自動車に使用するばねは非常に高い品質が求められるため、試作品を製作する段階で、設計者の方に現場まで来てもらうことをおすすめします。おすすめする理由は3点あります。

1.その場で直ぐに微調整が出来る
ばねだけでなく製品のアッセンブリーや使用環境など、多くの観点から適切なばねの荷重・防錆などを決めていかなければなりません。よりヒアリングが大事になってきます。

2.限界値を知ってもらう
機械で製造するため、出来る形状・出来ない形状があります。設計者としっかり打合せを行う必要があるので、製造担当者や製造現場を見てもらうことも大事です。

3.製図回数が減る
現場で打合せを行うことで試作の製図回数が減ります。作業の効率化・コスト削減にも繋がります。

自動車部品に使用するばねの管理方法

自動車部品に使用するばねを生産するとともに管理体制も重要となってきます。厳しい品質要求に応えるため、通常の測定機器以外にも自動測定機、荷重試験機や疲労試験機といった検査機器の導入を推奨します。また試作品を製作する際に、検査に必要な項目を事前に決めておくことでスムーズにやり取りができます。

 大阪の門真市にある栄光技研株式会社では、自動車シートで培った技術によりばね開発の段階から試作、量産から梱包まで全て一貫生産しております。ばねについてお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームまたはお電話でご相談ください。

(参照元 自動車部品産業の変遷に関する調査

 

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