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もっと知りたい 技術コラム

ストレッチャーを事例に耐久性と最適な力加減が求められる引きばね・トーションばねの製作ポイント

医療用ストレッチャーに組み込まれている引きばねやトーションばねの機能やポイントを解説します。

医療・介護分野における製品設計では、安全性と操作性の両立が求められます。なかでも引きばねやトーションばねは、使用感を左右する重要な部品です。ちょうどいい力加減を実現するには、ばねの性能設計と、使用環境に合った材質・形状の選定が欠かせません。今回は、医療・介護製品にも活用される引きばね・トーションばねの製作ポイントを解説します。

活用される引きばね・トーションばね₋ストレッチャー⁻

引きばね・トーションばねが使用されている製品例を説明します。

引きばねやトーションばねは、様々な製品で使いやすさや安全性に貢献しています。特に以下のような場面で活用されています。
・医療用ストレッチャーの昇降補助・背もたれ調整
・車椅子や歩行器の折りたたみ機構
・介護用ベッドのヘッド/フット部の調節
例えば医療用ストレッチャーでは、トーションばねが背もたれの角度調整をサポートし、引きばねがフレームの開閉を補助することで、スムーズな操作性と安全な搬送を実現しています。
当社の医療関連ばね製品の実績はこちら

使用感を左右する力加減の最適化

製品の快適性や安全性を高めるうえで、ばねの反発力とたわみ量は重要です。
トーションばねであれば、巻き数やアームの長さによってトルクが大きく変わります。引きばねも初張力やコイル径の設計次第で、使用感が大きく左右されます。
特に医療・介護製品では、誰が使っても扱いやすい力加減が求められるため、オーダーメイドや仕様に合わせた製作によって最適な設計が必要です。
トーションバネの設計製作について詳しくはこちら引きバネの設計製作について詳しくはこちら

設計時の注意点:材質・線径・ばね定数

ばねの製作では、材質、線径、コイル径、自由長などの設計項目が性能に影響を与えます。たとえば以下のような3点が必要になります。

1.材質:SUS304WPB、ピアノ線、オイルテンパー線など、耐久性・耐食性・コストに応じた選定
2.線径:太さによって反発力や耐久性が変化
3.ばね定数:力加減の調整に関わる重要な要素

栄光技研株式会社では1個から試作可能です。図面がなくても「戻りが悪い」「操作を軽くしたい」などのご要望に応じて、最適な仕様をご提案いたします。
医療・介護機器でのばねに関するお困りごとなど、お気軽にご相談ください。
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