お知らせ(NEWS)

NEWS

2020.06.22|ばねを知る
《第14回》引きばねにおける初張力

引きばねの初張力さらに詳しく掘り下げていきましょう!

(引きばねについては、《第8回》引きばねについて、詳しく紹介しています)

冷間成形により密着巻きで製造する場合、初張力を生じることが押しばねと比べて大きく違います。

 

<初張力とは>

引きばねは、一般的にコイル部は密着巻きで成形されます。

この密着巻成形時(コイリング時)に、隣り合うコイル素線に押し付ける方向(逆ピッチ)で成形することで

ねじりの初応力が付加され無負荷時でも常時コイル素線同士を互いに密着させようとする力が発生します。

この力を初張力といいます。

下記図(1-1)では初張力ありとなしのばね特性の例となります。

初張力を付けた引きばねは、初張力を超えた力を加えなければ、ばねのたわみを発生せず、少ないたわみ量で

大きな荷重を発生させることが可能です。初張力の大きさは、成形機の能力や成形方法によって限界があります。

 (図1-1)

 

<初張力の注意点>

引きばねの初張力はばらつきが発生するため、正確に狙った大きさをつけることは困難です。

初張力は成形後の焼きなましによって低下しますが、材質によって異なります。

ピアノ線や硬鋼線は20~35%減、ばね用ステンレス鋼線では15~25%減少します。

初張力の減少は、焼きなまし温度を下げることで緩和することができますがばねの耐久性やへたり性能の低下が伴うので、

要求性能を満足する範囲内で行う必要性があります。

 

初張力は、材料の弾性限、弾性係数、ばね指数(D/d)によって付加される大きさが異なります。

成形時に付加できるねじり初応力の事例となります。(図1-2)

 (図1-2)

 

 

引きばねの初張力を活用することで、ばねの軽量化の手段として有効です。

 

 

 

PAGE TOP