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2020.07.09|ばねを知る
《第20回》ステンレス材の違い

第1回<ばねの材料>についてご紹介しました。今回はステンレス材についてです。

ステンレス鋼は10.5%以上のクロムと50%以上の鉄から成形される錆びにくい鋼です。ステンレス鋼は化学成分の多様性が特

徴で数多くの鋼種があります。いくつかのステンレス鋼を比較しながらご説明していきます!

 

<SUS304-WPAとSUS304-WPB>

SUS304-WPAとSUS304-WPBの違いは、引張強さが異なり、WPAは許容最大応力もかなり高く、繰り返し荷重に対する

疲れなどにも好ましい特性を持っています。WPBは、設計上引張強さ、耐ヘタリ性を要求されるバネには適当でありますが、

厳しい成形加工などの靭性面では、WPAより若干劣ります。材料強度はWPA<WPBとなり、材料径によってその値は異なりま

す。SUSの場合、ピアノ線などに比べると、ばねの設計許容応力が低くなりますので、高強度材を求めるとWPBを選定するこ

とになります。

 

<SUS304とSUS316>

SUS304とSUS316の基本的な成分はほとんど同じですが、SUS316はより耐食性を高めるために、モリブデンが添加

されてます。SUS316は、モリブデンが添加されている分、SUS304より材料費が高くなります。

塩化物がそれほど多く含まれない環境では、SUS304を使用して問題ありませんが、沿岸部、塩化物を含んだ融雪剤

が撒かれる地域などは注意が必要です。

海水ポンプや船舶部品といった、塩化物に直接影響を受ける環境で使用する場合、SUS304は向いていません。

SUS316が使用される場合も多くありますが、確実に腐食を避けられるとは限りません。

厳しい環境ではSUS316以上の耐食性を持つSUS312や、ステンレス以上の耐食性を持つハステロイ等の使用を検討しましょう

 

<SUS316とSUS316L>

SUS316と316Lは、モリブデンを多く含み「耐食性」により錆にくいという特性が加わります。

さらにSUS316Lは、炭素成分が低い「極低炭素鋼」で、316の性質にさらに「耐粒界腐食性」が向上するという特質があります

 

 

製品トラブルを起こさないため、製品の使用目的に合わせて、適切な材料選択を行うことが大切です。

また当社では、SUS304材で提案させて頂く場合には、材料径にもよりますが、SUS304-WPBでご提案させて頂くことが多い

です。さらに詳しく知りたい方はJIS G4314をご参照下さい。

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