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引きばね(引張ばね)の異音が発生する原因と異音対策について説明します!

引きばね(引張ばね)のフック部分は折れやすいですが、強い力を加えられることが多く、折損がよく起こります。また強い力を加えられることにより、異音が発生する可能性があります。今回は引きばねの異音が発生する原因と異音対策についてご説明します。(引きばねの折損の詳細についてはこちら)

実際に引きばねを製造している動画です。

引きばねによる異音が発生する原因

引きばねによる異音が発生する原因は主にフックです。例えば引きばねのフックを相手物の穴などに引っかけるようにして組み付けると、引きばねのフック部と相手部品が擦れて異音が発生するケースがあります。
その場合、引きばねのフックの取り付け位置が重要となります。フックの取り付け位置によって相手物が金属の場合、金属同士が擦れて摩耗する進行度が変わってきます。もちろん劣化が早ければ早いほど、異音発生や折損に繋がります。

引きばねによる異音対策と注意点

引きばねの異音対策としては発生している原因にもよりますが、主に2つの異音対策をすることができます。またそれぞれの対策には注意点もありますので、注意点も合わせて解説します。

1.フックの取り付け位置や形状を変更する
引きばねと相手物の接している面を軽減することで、異音対策ができます。しかし、フックの取り付け位置の設計変更をする際、相手物との組付けスペースにも関わってくるため、ばねのみの設計変更は適切でない場合もあります。またフック部分の耐久性がばねの設計段階で弱かったりすることがないよう、強度には特に気を使って設計をする必要があります。

2.グリスや被膜潤滑剤を塗布する
グリスや被膜潤滑剤を塗布する処理を行うことによって、異音の発生を抑えることができます。
グリスとはグリースとも呼ばれており、よりも粘度が高い液状潤滑油です。グリスは、流動性が低いため常温では半固体または半流動体となり、潤滑剤と比べてやや硬いものです。先に設計変更を行うよりグリスなどの処理を行った上で、異音が軽減されているか確認することをおすすめします。

(参照元 【基礎知識解説】グリースと潤滑油の違い、特徴について紹介|お知らせ

上記で説明した対策以外では、オーディオ関連に使用する引きばねから異音が発生するという事例がありました。
栄光技研株式会社では、異音対策としてコイル部にスポンジを入れることにより、音を吸収し、異音発生を防ぐことができました。

スプリングに対しての異音対策はさまざまなものがあります。設計段階から異音発生対策を行うことによって、品質向上につなげることが可能になります。
引きばねの異音対策や折損・破損でお困りの方はぜひお気軽にお問合せフォームからお問合せください。

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