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食品用自動販売機に使用する押しばね(圧縮ばね)の特徴や設計ポイントについて解説します。

2024年8月20日

昨今、飲料自販機・食品自販機や災害対策として災害対策自販機など様々な機種の自動販売機が普及しています。なかでも食品用自販機には押しばね(圧縮ばね)が使用されている機械があります。今回は食品用自販機に使われている押しばねの特徴や仕組みについて解説します。
食品用自販機に使用するばねは、主に押しばねが使われています。スパイラル式と呼ばれる直接商品が見える自販機に組み込まれています。

実際に押しばねを製造している動画です。

 

食品用自販機に使われている押しばねの特徴

食品用自販機に使われている押しばねの形状は円筒コイルばねです。コイルの巻き方は密着巻きではなくピッチ巻き、端末形状はオープンエンドになります。押しばねの特徴や端末形状の詳細はこちらをご覧ください。

隙間ごとに商品を挟み、ばねが回転することで商品が前へ押し出される仕組みです。ピッチが不等間隔の場合、スムーズに商品が取り出すことができません。クローズドエンドの場合、商品が落ちず回転が止まってしまいます。

押しばねの設計ポイントはコイルの巻き方と端末形状

食品用自販機に使用する押しばねは、コイルの巻き方と端末形状がポイントです。押しばねは常温でも冷蔵でも使用可能となるので、部品点数削減となりコスト削減にもつながります。

1.コイルの巻き方とばね指数
ばね指数は、ばねの加工性や寿命を設計する上で重要な値です。ばね指数が大きいとふわふわなばねになります。ですので、ばね指数が大きく、ピッチ(間隔)が広すぎると、製造が難しくなるので設計時は注意しましょう。ばね指数の目安として、大体4~22倍の範囲であれば製造可能になります。ばね指数の計算についてはこちらをご覧ください。

2.端末形状
押しばね端部形状は、大きく分けてクローズドエンドとオープンエンドの2種類があります。どちらを選ぶかは、取り付け時の安定性と用途のバランスを考慮する必要があります。自販機では回転の動きが必要となるため、オープンエンドが推奨されます。

栄光技研株式会社ではばね指数4倍以下、22倍以上でも加工を行っております。押しばねは、製造する際の必要項目が少ないため設計がしやすく、製作費を抑えることが可能です。
設計開発の段階から一緒にサポートさせていただきます。図面が無い、荷重が決まっていないという場合でも対応可能です。ぜひお気軽にお問い合わせフォームにてご相談ください。

 

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