「クラッチレバーが戻らない」「バネの引っ掛かりが悪い」そんなトラブルありませんか?除雪機のような屋外機械に使われるねじりコイルばねは、設計と製造のバランスがとても重要です。本記事では、実際の除雪機の構造を例に取りながら、ねじりコイルばねの設計ポイントや注意点について詳しくご紹介します。
実際にねじりコイルばねを製造している動画です。
除雪機にも使われているねじりコイルばねとは?
除雪機は、小型タイプから自走式の大型タイプまでさまざまな種類があり、800〜3000個の部品から構成されていると言われています。実はその中にもしっかりとばねが使われており、特に走行クラッチレバーにはねじりコイルばねが組み込まれています。
ねじりコイルばねの使用例「走行クラッチレバーの仕組み」
走行クラッチレバーは、除雪機の操作で最もよく使用されるパーツの1つです。
レバーを握ると除雪機が走行し、離すと停止する仕組みです。その動作を制御しているのがねじりコイルばねです。レバーの裏側に設置され、ボルト・ナットで固定されたねじりばねが、レバーを元の位置に戻す役割を果たしています。
また、屋外での使用が前提となるため、錆に強い鍍金処理や見える位置に組み付けられるため外観品質の確保が求められます。
設計で重要なのは腕の形状と荷重条件
ねじりコイルばねの設計で重要なのは、腕の形状と荷重設計です。動作の正確性や機械の性能に直結するためです。特に除雪機のようなレバー操作が頻繁な機械では、設計段階での精度が特に注意すべき点です。
ねじりコイルばねの設計の注意点についてはこちらをご覧ください
◆腕がフック形状であることが多い(取り付けがしやすいため)
◆荷重や角度の調整がしやすく、自由度の高い設計が可能
◆最後に設計されることが多いため、他部品との干渉にも注意
ほんの数ミリの違いで、「レバーが戻らない」「引っかかる」といったトラブルに繋がるため、ばねメーカーとのすり合わせは必須です。
ねじりコイルばねは、シンプルながら非常に重要な部品です。設計の自由度が高い反面、他部品との兼ね合いや精度に注意が必要です。
栄光技研株式会社では、除雪機だけでなく、農業機械・建設機械に使われるねじりコイルばねの製造にも対応しています。当社の農業機械・建設機械に使用されているトーションバネの製作一覧はこちら
どちらも「屋外で使用される」「繰り返し操作される」といった共通点が多く、過去の実績からスピーディーな提案が可能です。「こんなばねできるかな?」「こんな用途でも対応できる?」といったご相談も歓迎しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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